2010/06/23

教育現場はどこまでICTを取り入れるべきか?

「急増 電子教科書、小学校用1点から28点へ」YOMIURI ONLINE
(http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20100601-OYT8T00325.htm?from=nwlb)
という記事が掲載されていた.

ICTの導入は,視覚・聴覚により訴えかける授業展開を行いやすくなり,
児童・生徒の学習効率が上がるという点で有用ではある.
もちろん,教師がそのICT教材を十分に使いこなせた上でという条件付きとなる.
すでに電子教材を導入し一定の効果を得ている学校もあるようだが,
逆に電子黒板が故障した状態のまま放置されるといった状況もあり,
すべての教員が積極的に電子教材を使用しようとしていないようだ.

今までの視聴覚教材でさえ,見せるタイミングや量によっては
十分な学習効果を生まない状況での使用もあっただろう.
そのような中で,新たな教材が入ってきたときに,現職の
教員たちはどれどれだけ授業にうまく取り入れられるのだろうか.

液晶画面を見る時間が学校外でも多い現代っ子に,
学校での授業中までも液晶画面を見るようになったとき,
 健康被害は出ないのだろうか?という心配もある.


心配事はつきないけれども,新技術の導入による学習効果の
向上といった期待されることも大きい.
教育においてICTはどこまで活用できるかということが,ICTを教育に
取り込んでいくときの視点になっていたと思うが,
「どこまで取り込んでよいか?」という視点もあわせ持つべきではなかろうか.

2010/06/06

科学展示・実験におけるクライシスマネジメント

6/5-6で,北大理学部生物科学科(生物学)の3年生を中心に,
生物展が北大祭の中の一部として行われています.
「魅せる生物,不思議な世界」と題して行われているだけあり,
各研究室から実験生物を借りてきたり,海辺の生き物たちを,
実習中に採集したりして,展示しています.

と,ここまではいたって普通の科学展の流れではあります.
が,私が驚かされたのは,スタッフでのミーティングの時でした.
リーダー格の人たちがしきりに,
「鳥アレルギー」
「アルコール過敏症」
「ラテックスアレルギー」
「はさみを小さい子に使わせるのは危ない」
といったことについてばかりを話すのです.


もちろん,現代ではアレルゲンが日常生活中にあふれている
こともあり,アレルギー体質の子が多いことは確かでしょう.
そのような子への配慮や対応を考えておくことは大切です.

しかし,そのようなクライシスマネジメントにいたっているが,
「わたしたちには,責任はとれない」
「保護者からのクレームになると学科としてまずい」
といった,自己の保守にまつわることばかりだったのです.
話のなかでたまたま出さなかっただけなのかもしれませんが,
第一に考えるべきは,
「子供たちが安全に活動できるようにするため」
「子供たちの生命を守るため」
といった視点ではないでしょうか.

その上で,保護者への対応も現代では,必要なことであるので,
していくという方向性で話してほしかったなと思いました.


様々なことを想定して,万が一のための体制を作ることは
大変重要です.
しかし,万が一を避けるために,子供たちが得られるはずの
「経験」を制限してしまうのは,もったいない.

「リスク」と「経験」のどちらが重いか?
必ずリスクがすこしはつきまとう科学実験では,
その問いをしっかりと考えていくことが重要だと思いました.