2010/06/06

科学展示・実験におけるクライシスマネジメント

6/5-6で,北大理学部生物科学科(生物学)の3年生を中心に,
生物展が北大祭の中の一部として行われています.
「魅せる生物,不思議な世界」と題して行われているだけあり,
各研究室から実験生物を借りてきたり,海辺の生き物たちを,
実習中に採集したりして,展示しています.

と,ここまではいたって普通の科学展の流れではあります.
が,私が驚かされたのは,スタッフでのミーティングの時でした.
リーダー格の人たちがしきりに,
「鳥アレルギー」
「アルコール過敏症」
「ラテックスアレルギー」
「はさみを小さい子に使わせるのは危ない」
といったことについてばかりを話すのです.


もちろん,現代ではアレルゲンが日常生活中にあふれている
こともあり,アレルギー体質の子が多いことは確かでしょう.
そのような子への配慮や対応を考えておくことは大切です.

しかし,そのようなクライシスマネジメントにいたっているが,
「わたしたちには,責任はとれない」
「保護者からのクレームになると学科としてまずい」
といった,自己の保守にまつわることばかりだったのです.
話のなかでたまたま出さなかっただけなのかもしれませんが,
第一に考えるべきは,
「子供たちが安全に活動できるようにするため」
「子供たちの生命を守るため」
といった視点ではないでしょうか.

その上で,保護者への対応も現代では,必要なことであるので,
していくという方向性で話してほしかったなと思いました.


様々なことを想定して,万が一のための体制を作ることは
大変重要です.
しかし,万が一を避けるために,子供たちが得られるはずの
「経験」を制限してしまうのは,もったいない.

「リスク」と「経験」のどちらが重いか?
必ずリスクがすこしはつきまとう科学実験では,
その問いをしっかりと考えていくことが重要だと思いました.

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