2013/04/29

【読書記録】前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。

前へ ! 前へ ! 前へ ! ― 足立区の落ちこぼれが、バングラデシュでおこした奇跡。 ―

バングラデシュで教育革命! 最新型の社会貢献スタイル! 現役大学生起業家の、奇跡の実話!!
朝日新聞「ひと」欄(2011.01.03)にも紹介されて話題の、現役・早稲田大学生企業家が書いた初めての著書。
高校3年生が始まる春、偏差値28だった“東京都足立区出身の落ちこぼれ”が、やがてバングラデシュの貧しい農村部で予備校事業「e-Educationプロジェクト」を立ち上げ、大学合格者を輩出した!
現在22歳の現役早稲田大学生の著者が、自身の成長ストーリーを描いた疾走ドキュメンタリー。
月刊『ソトコト』連載「20歳の社会起業入門!」に大幅加筆。 

 久々に勢いよく読み切った。税所くんの行動力を表すが如しの勢いのある
文体が,彼の猛進する姿を生き生きと表現していて,思わず読み進めたくなる。
じっくりと彼の軌跡を分析的に見ていきたいという人にはなじまない
かもしれないが,これから何かに取り組もうとか,何かに取り組んでいるけど
この先に不安をもつ諸氏には,前に進む力を与えてくれるかと。

 タイトルに「落ちこぼれ」なんてついているのは,彼が進学校の中でいう「落ちこぼれ」
だったときがあるだけで,全体像としては「落ちこぼれ」ではないと感じた。
中高大と積極的に学校外の活動に参加して,自分の世界観を広げている様が
語られている。

 とかく,感嘆してしまうのは彼の行動力の強さ。
中学校の生徒会では,空き缶集めてカンボジアに井戸を贈ろうキャンペーンを成功させる。
高校では,カンボジアスタディーツアーに参加し,贈った井戸のその後を見て唖然。
大学では,ケニアに短期ボランティア要員として渡航したり,本の著者に読了の日に
アポを取り,翌日会いに行ったり...


 何となく彼が描くビジョンに共感というか,斉藤の描くものと似たものを感じるけれど,
大きく違っている。彼はGlobalで,斉藤はLocalである。とでも言えるだろうか。彼が
Localをないがしろにしているという訳ではないが,彼の環境ではGlobalが優先されるのだ。
 この本の一節にもそれが感じうるものがある。
「君たちさ,東京都内の学力格差とか言っているけど,世界の途上国と比べたらそんなの格差って呼べないくらいの数値なんじゃないの?」
「世界の途上国?」
「足立区では学力格差があるっていっても,全員学校に行けているでしょう?途上国では学校に行きたくても行けない子どもたちがたくさんいる。それに比べたら,君たちのやりたい学力格差って何なの?」
「……」。僕たちは無言だった。その経営者の,人生の経験を積んだ重みのある声が部屋に響いた。これは,とても難しい話である。ただそのとき思ったのは,自分にとっては,「より問題が深刻で,困っている人に何かを届けたい」ということ。たしかに東京都内の学力格差は存在する。そして経営者の方が言うように,もし世界の途上国と先進国との格差を比べたら,その深刻さの度合いは違ってくるだろう。もちろん,どちらが大事で,どちらが大事でないかという話ではなく,自分がどんな思いや縁でその問題に出会うか。僕を突き動かす力は,ただそれだけだ。


 といっても,彼は同い年にして一つのビジョンを実現に持っている。一方で自分はどうか?
と自問すると,なんだか猛省しないわけにはいかない。


Do it! Do it! Go Ahead!! ということで走り始めましょう。





-追伸
この本は2011年4月出版。今まで斉藤の目に入ってこなかったこれが,このタイミングで
見られたのはなぜかは神のみぞしるですが,再びSFCが絡んでいました。
某大学時代の友人から生物系研究者のblogやら何やらのおすすめを受けて,
さまよっていたらTEDxKeioSFC(http://tedxkeiosfc.com/speaker.php#atsuyoshi_saisho
に行き着き,税所くんのトークを発見。スピーカー紹介でこの本が紹介されていたので,
Amazonで見たらkindle版があるというのでポチッとしたわけです。

生物から教育へ。世の中のつながりは分からないものですね。





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