どんなものかと思って見てみると...
・出願者の状況
・学力検査結果の概要
・学校別受検者数及び合格者数
・学力検査問題等研究協議会における主な意見
・学力検査問題正答表
・学力検査問題領域別正答率
がまとめられたものでした。出願者数や合格者数とか定員割れの状況とかも,興味深い数値ではあるのですが,学力検査の概要にある,教科別の得点分布と,学力検査問題正答表(問題別の正答率),学力検査問題領域別正答率に注目してみました。
まずは得点分布です。理科・英語は,比較として掲載されたH24年度の傾向と大きく異なったようです。
得点分布(理科):下位層にピークがあったのが,中位層にピークがシフト。 |
得点分布(英語):理科同様下位層から中位層にピークがシフト。 |
ちなみに,国数社は,H24もH25も中位層にピークがある形におおむねなっています。理科も英語もH24年度よりも1~2点平均点も上昇しています。底上げが図られたと喜んでいいところなのでしょうか。問題別の正答率なんかも見てみましょう(理科の先生なので理科だけでご勘弁...)。
理科は,第1問~第5問までの大問5題での構成なのですが,他の大問に比べて小問毎の正答率が高めなのが,第1問。いわゆる小問集合の類いのもので,物化生地の4分野の基礎問題が1問ずつの出題でした。
問題は,http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/gakuryoku.htmlで見られます。 |
どの問題も7割を超えているということで,ここの12点分ができていると下位層からの脱出となる問題だったのでしょう。実際に問題を見てみても,中学理科の基礎の基礎といえる問題ばかりです。l中学校の基礎の部分があやしい高校生も多く見られる昨今としては,嬉しい話題。
一方で,第2問~第5問を見てみると,7割を超えている問題が激減。第2問においては,すべての小問で5割未満の正答率となっています。第2問は化学領域の,密度に関わる出題でした。やはり中学生の多くにとって,密度は難解な部分のようです。高校生でも苦労するところではあるのです。(「単位~あたり」という表現に異常に弱い…。)
さて,第4問が生物領域だったのですが,第2~5問の間では小問毎の正答率は高めです。何となく取っつきやすかったり,さらっと覚えればおしまいというのが,その要因でしょう。第4問の各小問の正答率は,ほぼ6割越えのなか,唯一3割代なのが,次の問題です。
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http://www.koukou.hokkaido-c.ed.jp/gakuryokukensa/gakuryoku.html より |
さて,みなさんわかりましたでしょうか。
正答は,「ウ,きたない水の指標生物の個体数が, 地点Q,Rが0であるのに対し,地点Sで最も多くなっているから。」となっています。各採集地点の位置関係と,指標生物の出現状況をまとめた表の数値を適切に結びつけられるかが,ポイントとなる問題です。(別に表と地図に分けなくたって,GIS使えばステキな図にまとめられるのだろうにとか思ったりするけど...)
表面的に用語を覚えるだけの勉強しかしていないと,こういった類いの生物領域の問題には全然対応できないのです。生物が暗記科目と罵られる日が来なくなることを夢見て,がんばろうと改めて思わされました。
この報告書って,毎年出されているのだろうか…。いままで存在知らなかったけど…。
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