今年の初め(1月)に出されたもののようですが,全くお目にかかっていなかったので,読んでみました。先日の研修で「国の施策についてもアンテナを張っておくように」といわれたことですし。
ひとまず目次から
1.高等学校教育部会における検討の背景とこれまでの検討経緯
(1)近年の教育政策の中での高校教育に関する提言
(2)高等学校教育部会の設置と検討の開始等
(3)高大接続に関する諮問と特別部会の設置
(4)高校教育の質保証に関する検討
2.高校教育の質保証をめぐる現状と課題認識
(1)高校教育を取り巻く現状と質保証
(2)質保証・向上に関するこれまでの取組
(3)課題認識
3.全ての生徒に共通に身に付けさせる資質・能力(「コア」)についての基本的な考え方
(1)「コア」の範囲
(2)「コア」の要素についての捉え方
(3)必履修教科・科目等と「コア」との関係
4.高校教育の質保証に向けた評価の仕組みについての基本的方向
(1)全ての生徒に共通に身に付けさせるべき「コア」と評価
(2)基礎的・基本的な知識・技能と思考力・判断力・表現力等の評価
1.,2.,のあたりは昨今よく言われているところを端的にまとめてくれています。この辺はさすがというところです。(近々教員採用試験受ける人は是非一度読んどいてもいいのではと。もちろん現役の我々教員も今一度読んでおいていい資料な気がします。)
さて,この資料で注目したいのは,3.で現れる「コア」という言葉です。資料によれば,
「全ての生徒に共通に身につけさせる資質・能力」 = 「コア」
なんだそうです。
「コア」の要素は,生きる力(知・徳・体)の三領域すべてに含まれるものであるそうで,これについて親切に図解してくれています。
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資料p15より |
●社会・職業への円滑な移行に必要な力
●市民性(市民社会に関する知識理解、社会の一員として参画し貢献する意識など)
「今」の高校段階としては確かに重要なことだなと思います。
高校で勉強する各教科の内容なんて,学ぼうと思えばいくらでも学校の外で学ぶために必要なモノとか機会がある。
カタリバ大学 第54講「『大学に行く意味って何?』会議」
でも問題視されるように,大学に通う意味がこれまでと違うに思えてきている。今はまだまだ大学の話かもしれないけれど,これはいずれ高校に降りてくると斉藤は感じている。
そんなとき高校へ通って勉強することの意味をどこに見いだすか。斉藤は,今回取り上げた資料で中教審高校部会が挙げた,「コア」の重要な柱を育成することにあると思う。それって,学校という小さな社会の中でだからできることなのかなと思う。
教科のことはこれまで通り,科学的に社会を見る目を大切にがんばってかなきゃと思いつつ,生徒会が教員の下請けではなくて主体的な活動になっていくように指導していかねばいけないと改めて腹をくくった。
ところで,この「コア」って言葉いつから現れたのでしょう。同資料の末尾についている別紙の『高等学校教育部会における「課題の整理と検討の視点」<概要>』(中央教育審議会初等中等教育分科会高等学校教育部会(第11 回)(平成24 年8 月10 日とりまとめ))に記載があるので,少なくとも昨年8月には現れた言葉のようですが…。
■資料
初等中等教育分科会高等学校教育部会の審議の経過について~高校教育の質保証に向けた学習状況の評価等に関する考え方~:文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/047/houkoku/1331803.htm
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